会社を辞めて英語取得や他言語で留学したいけれどなかなか勇気が出ない方は多いと思います。
学生時代に留学できずに、『やっぱり人生に一度は留学したい!』そう思い私は思い切って会社を辞めて、中国へ留学しました。
ちなみに仕事が楽しくなかったので会社を辞められたというのもあります。(笑)
もし会社の環境も良く、仕事も楽しければ会社を辞めるのは相当勇気がいることでしょう。
それでも社会人留学とは、学生の頃に留学するのとは覚悟が違うので、学生時代の留学とはまた違ったものを得られると思います。
今回は、私が5年前に会社を辞めてまで留学して良かったと思うことを紹介します。
世界中に社会人の友達ができる
社会人になると最初は新しい生活に慣れるので精一杯ですが、少しずつ慣れてくるうちにこれといった刺激もなく、毎日同じ人、同じ場所、追われて生きる日々。
いつの間にかどんどん視野が狭くなっている自分に気付いていました。
そこで、海外に出て留学してみると、クラスには中国語を学ぶヨーロッパやアジア、アメリカ、色んな国籍の留学生がいて、世界中に色んな友達ができました。
特に今振り返って良かったと思うのは、様々な国の社会に出ている大人の友達ができることです。
社会人になると知り合いはできても新しく親しい友達を作ることはとても難しいです。
社会で少し揉まれた経験がある自分と、同じような海外の社会人と、共通点を持って出会えることで、共感できることで親しくなれたり、逆に自分とは全く違った新しい考え方を学んだり、違った物事の捉え方を学ぶことができます。
特に、海外の人は自分でビジネスしたり起業している人も多く、社長をやっている社会人留学生も結構いました。
そんな人たちに触れ合えるだけでワクワクしますし、話すだけで自分の視野が広がり、考え方も変わり、自分の可能性も広がりました。
留学では色んな国の方と交流できるチャンスが毎日たくさんあります。
もちろんそれを避けて日本人同士、韓国人同士でつるんでいる大学生は多くいます。
ほとんどの大学生の子達が大学ごとに交換留学で来ていたりすることが多く、そこの輪を避けることができない学生も少なくないと思います。
社会人として留学に行くと、年齢が離れていることもあり、日本の大学生達とは良い距離で付き合えますし、避けることも簡単です。
海外の色んな留学生と話すことで、今まで興味がなかった国へ興味を持つきっかけにもなり、知らなかった国を知ったり、宗教への考え方が変わったり、友達がいなかったら行かないような国に旅行に行ってまたそこで視野が広がったりします。
簡単に言えば、自分自身の価値観が変わるのです。
英語ができたらもっと友達がたくさんできたと思いますが、私は英語ができなくても中国語で会話したりして友達ができました。
英語を習得してから留学に行ったら、また違った留学を体験ができるだろうと感じました。
また帰国後も、留学でできた友人に仕事のことや今後のことで色んな相談をしたりして、日本の友人からは得られない意見をもらったり、旅行に行って会いに行ったりもして、自分の人生が豊かになったと思います。
囚われた価値観が解放される
同じ日本人でも育った環境などによって価値観も様々ですよね。
国籍が違えば、もっと違います。
ある日、ヨーロッパのルームメイトが有給インターンシップを始めました。
そしてなんと2週間で辞めました。理由を聞くと、「上司と合わないから」だそうです。私はとても驚きました・・・。
「そんなことで辞めるの!?日本だと辛いことがあっても我慢して我慢して3年は続けなきゃ次に仕事を探すのは難しいよ」と伝えました。
すると「3ヶ月じゃなくて3年!?」と、とても驚いていました。
日本だと普通のことが世界では普通じゃないんだ。嫌だと思ったら辞めていいんだ。とその時に感じました。
彼女は「I’m happy no matter what」(たとえ何があっても私は幸せ)と言っていました。
彼女の生き方をみていると、嫌だと思ったら辞めるし、どんなことに関してもひとつひとつ、自分が幸せになる選択をして生きていると感じました。
日本は我慢とか根性などが美として評価され、残業が多かったり、過労死なんて言葉があったりしますよね。
そういう国で生きていると、我慢することを自然と覚えて、自分の心に従うことよりも世間体を気にして続けることが正しいと考えてしまいます。
色んな国籍の人たちと一緒に毎日授業を受けて寮でも一緒に過ごしていると、「みんな人生楽しんでいるな」「もっと私も人生楽しんでいいんだ」と感じました。
日本に帰ってきてから「自分の人生を楽しむこと」「自分の心に従うこと」を意識して生活するようになり、世間体よりも自分を大切にするように変わりました。
価値観が変わると選択肢も変わります。選択肢が変わると人生が変わります。
また、物事の捉え方が変わり、物事の捉え方が変わるとその後の人生も変わります。
知らない世界を知って選択肢を広めてくれる
中国に留学する中で、色んな国の人たちと関わり、知らなかった他国のこと、中国のこと、色んな国の人たちの考え方を知ることで、そんな考え方あるんだ!と日々たくさん刺激をもらいました。
帰国後に、私が選択してきたこと全てにおいて、留学で受けた影響は少なからずあると思いますし、何か大きな決断をするときは尚更、留学前の私なら躊躇していたことを思い切って選択するようにもなったと思います。
知らない世界、知らなかった考え方、物事に対する捉え方さえも変わり、生きる選択肢を広めてくれて、それを選択する勇気ももらえたような気がします。
何かを得る為に何かを失う必要がある。
留学中や帰国後に、仲のよかった親友達と疎遠になったり、恋人ともお別れしました。
しばらくして、ずっと私のことを応援していてくれていたメンターのような存在の方から上海へ行く前に言われたことを思い出したのです。
「絶対に留学で君は変わるから。そして今周りにいる友人や彼氏とお別れすることになると思うよ。だって価値観変わるから周りと合わなくなるよ。」と言われていました。
その時は、それを信じていませんでしたし、むしろムカつきました。(笑)
「私と友人との絆、彼氏との絆、馬鹿にすんなよ」と当時は思いましたが、いとも簡単になくなりました。(笑)
もちろん日本に帰国して友達も減ったことで、悲しくて寂しくて、留学に行く前の自分が輝いていたように見えたこともありました。
でも、あのまま日本にいたら私はどうなっていたのか、ただOLを続けて何を得れていたのか、想像がつきません。
留学を躊躇して、結婚し子供が産まれ、あの時留学に行っていれば良かった!!と後悔している友人もいたので、行かない後悔より行って後悔!の方が良いのかなとも思いますし、あとは行って良かったと思う体験が現地でも色々できると思いますが、行って良かったなと思えるように留学後、帰国後も頑張ることですね!
5年経った今、本当に会社を辞めてでも留学へ行って良かったと思っています。
もし中国へ留学に行っていなければ、今の私はないし、留学が私を成長させ、今の仕事や価値観、全てを創造してくれました。
新しい自分の可能性を見つけることができた
社会人になってから3年ほど経てば、平日は仕事終わりに飲みに行ったり、休みの日は予定を詰めて、気付いたら自分と向き合う時間なんてありませんでした。
留学すると、部活も仕事もなく、ただ中国語を勉強するだけの時間があります。
とても贅沢な時間です。
そんなゆとりのある生活を送るのも、ゆっくり時間をかけて自分と向き合う時間を作れたのも、人生で初めてでした。
日本にいると、キャリアに空白を開けることに対して日本社会はまだ理解がないと思いますが、留学をして色んな国の人と話すことで、世間を気にしてずっと働き続ける必要もないと感じました。
働いたら少し休んで、また働けば良いのです。
中国留学時代に時間ができたことで一度学生時代から社会人時代までを振り返り、色んなことを考え、自分とはどういう人間なのか、これからどうなりたいのか、どんな人生にしたいのかなどを考え、今まで出来なかった色んなことに挑戦したい気持ちになりました。
こうやってブログで中国の情報を発信しているのも、留学中に挑戦したことが今に繋がっているからです。
アイデンティティの確立が自信と差別化へ
私はなぜか昔から海外が好きでした。
海外にいると刺激を受けるし、英語が話せないのに海外が好き、でも英語は話せない、じゃあ自分は何がしたいの?と自分は何なのかよく分からないまま生きてきました。
海外が好き、海外旅行が好き、これは自分の趣味なんだとも思っていました。
でも、中国に留学してから中国語というものが身につき、中国で得た経験や知識、それが日本に戻ってから人とは違った自分の個性やアイデンティティに繋がりました。
私といえば中国!中国語!と言えるものがあるのは、自分への自信に繋がったのです。
経験は人を成長させるだけでなく、自分に自信を与えてくれるんだ、とこの時思ったのです。
アイデンティティが確立することで将来どうなりたいか、どういうことに関わっていきたいか、どんな環境に身を置きたいか、いろんなことが明確になったのです。
年収が上がる
ビジネス市場で自分の価値を高められる=年収が上がります。
社会に一度出てから海外へ出ると、留学生活の中でもビジネス目線で物事を見て、ビジネスチャンスを感じたりすることが多々ありました。
そういう考えや価値観を経験にプラスすると、周りとの差別化に繋がりました。
あとはやはり、日本では英語や中国語などの語学ができると、貴重な人材になれます。
日本語ができる中国人はたくさんいますが、中国語ができる日本人はまだまだ少ないです。
特に日本企業を相手にするビジネスする場合は、どちらが信用されやすいかと言えば、やはり後者です。
なぜかというと、日本語ができる中国人は、日本語がきつかったり、言い方が失礼な時があったりして、日本人相手にビジネスをするときにハードルがあります。
ちなみに私は留学前の年収より、転職で100万円以上UPすることができました。
まず、転職活動において、日本には英語や中国語を話せる人が少ないので、語学レベルが求められた求人はそもそも倍率が高くないです。語学ができるだけで、戦うライバルが少なくなります。
また、ネイティブレベルはもちろんですが、中国語で日常会話ができる日本人も少ないです。
求人にはネイティブレベルと書かれていても、日常会話以上できれば面接に通過する可能性もあります。
なぜなら応募する人が多くないからです。応募できる人材がそもそも他の求人に比べると少ないのです。
もし語学を取得したら日本では貴重な人材になり、転職活動でも語学レベルを求められる求人の応募に通りやすいです。
またその後、その仕事で語学を活かさなくても、その国のビジネスに関連した仕事で経験を積むと、更に貴重な人材になれます。
私は中国語を活かした仕事もしましたが、どちらかというと中国に関わるビジネスをしたことで自分の市場価値が上がり、その付加価値によって同じような経験をしている人材は少ないので転職活動でも有利になると転職エージェントからも言われました。
実際にそれを自分自身も肌で感じ、留学後の転職活動は自分が思っていたより結構簡単にパスできました。
次回の転職でも、同じような中国関係の仕事に就く場合は、給料交渉などがしやすいです。
大学時代に留学経験のない私は、日本以外の国に住むのも初めてだったので、毎日が刺激的でした。
海外に住むということは、人種も言葉も食べ物も文化も何もかも違います。
日本語が聞こえてきたら「日本人がいる!?」と反応するくらい、毎日中国語や英語を聞いて過ごしていました。
「いただきます」は言わない、「ありがとうは身近な人には使わない」など、ちょっとしたことが日本の文化と違いますので、毎日新しい発見をする日々です。
留学して最初の半年間は、毎日楽しくて寝る前に「明日はどんな1日になるのかな〜」なんて考えて眠りについていました。
今考えるとめちゃくちゃ幸せな日々で、毎日「ああ〜幸せだな・・・」と感じていました。
留学経験者の方はお分かりだと思いますが、留学は辛いことがたくさんあります。
留学=楽しいイメージを持たれがちなので、なかなか留学したことがない人には言葉で説明しても伝わらないのですが、本当に留学中は色んなことが起こって大変です。
ただ、めちゃくちゃ楽しいこともあり、日本ではできないことが海外ではたくさん経験できます。
何より、何も行動しない将来と比べて、留学後の人生が変わります。
ただ、自分を変えるためには環境を変えるだけでは変わりません。努力しないと変わりません。
一度日本以外の海外に住むことは、自分の人生を豊かにする良いきっかけになると思います。
コロナ禍で留学も簡単ではないですが、今度留学を考えられている方、是非参考にしてください。
コメント