今まで中国企業との取引や、中国人の同僚と一緒に仕事してきましたが、日本のビジネスマナーとは違う部分がたくさんあり、毎度びっくりすることがあります。
今回は中国へ出張へ行く方や、中国企業とやり取りされている方へ参考になればと思い、日本のビジネスとの違いなども含めてご紹介します。
ビジネスマナーの前に、中国のネット事情はご存知ですか?
google map、instagram、YouTubeなどはwi-fiに繋いだだけだと中国の規制で見れないのでご注意ください。中国のVPNに繋げると見れるようになります。
・携帯がsimフリーの場合、simカードを購入
・携帯がsimフリーではない場合、eSIMレンタルか、VPNが繋がるwi-fiをレンタルする
参考①中国専用レンタルWi-Fiルーター「チャイナデータ」
参考②JAPAN &GLOBALeSIM
実際の検閲・ブロック対象サービス一覧はこちらの記事にまとめています。

どんな時も面子(メンツ)を尊重する
中国人は「面子(メンツ)」という単語をよくビジネスでも使用されるくらい面子を気にします。
商談や会議、会食でも、相手の面子を崩さないよう、振る舞いや配慮が必要です。
強い否定や批判を避け、柔らかい表現で意見を述べるよう心掛けましょう。
相手の目を見て話す
日本人は会話中、相手の目を見すぎることは避ける傾向にありますが、中国人は会話中、相手の目をまっすぐ見る傾向があります。
これは誠実さと気配りの表現の一つでもあります。
反対意見はしっかり伝える
日本人は一般的に公の場で、意見を直接否定することを好まず、調和を保つことを好みます。
しかし中国人は、まず相手の考えの良い点を認めてから、自分の反対意見を伝える傾向があります。
日本では、相手の気持ちを考慮し、遠回しな表現や曖昧な言い回しが多く用いられますが、中国では、率直で直接的なコミュニケーションが一般的です。
中国では、意見や要求は明確に伝えることが重視されます。率直な意見交換が歓迎されるため、遠慮せずに自分の考えを伝えることが重要です。
プライベートの話をする
日本では商談中に、相手が結婚しているか、子供がいるかなど配偶者について質問することはあまりないでしょう。
中国では、このようなタブーはなく、直接的に個人的な事柄に触れることがあります。
ビジネスの挨拶は握手から
対面で会う時、日本はまずお辞儀して挨拶しますが、中国人同士は最初に自己紹介して握手することが一般的です。
握手を求められたら笑顔で対応しましょう。
やりとりは基本wechat
日本ではビジネスで「メール」でのやり取りが一般的ですが、中国ではwechat(中国版LINE)を仕事で使用します。
wechatの機能は大変優れており、wechat payで支払いから、企業のアカウントをフォローしたり、求人を探したり、何でもできます。
wechatのモーメンツ(タイムライン)も、記事を共有したり、instagramのように映える写真を投稿したり、instagramがない代わりに日常的に中国人はwechtaに写真を投稿しています。
また、投稿を誰に見せるのか制限をかけることもでき、プライベートと仕事どちらでも使用できます。
契約書もwechatで送られてきます。
会食のマナー
日本の会食はコミュニケーションの場として重要視されますが、中国は商談の一環として捉えられています。
日本の会食は、形式やマナーが厳格に守られる傾向にありますが、中国の会食は、乾杯や料理のシェアなど社交的な側面が強いです。
中国では、乾杯の際に積極的に参加し、料理をシェアすることで、親密な関係を築くことができます。
また日本では、会食で料理を残すのが失礼に値すると考えられますが、中国では料理をたくさん頼んで、残すのが一般的です。

無理して食べようとしなくて大丈夫です。
中国人の取引先などからは「多吃一点(ドゥオチーイーディエン)」(いっぱい食べてね)と何度も言われると思います。
中国人からしたら口癖のようなものなので、あまり気にしなくて無理にたくさん食べなくても大丈夫です。
PDCAではなく、まずAction
日本は検討の文化がありますよね。
中国人からすると日本は決断・決裁が遅いと感じられています。
日本は、ビジネスをスタートするまでにとても時間をかけて、PDCAの「Plan」の時間が長い傾向があります。
中国では「まずやってみる」という姿勢で、PDCAのActionからスタートすることが多いです。
中国は、事前に報告や連絡がないことが多いです。日本人から信用を失うのは「事後報告」ですよね。中国人は、報連相の「相談」ができない、というより相談の必要性をあまり感じていません。
まずはやってから考えるのです。
中国人と仕事をしていたら、気付いたらこんなことになってた!確認したら変わってたよー(泣)みたいな感じです。
日本人からしたら「はあ!?事前に言ってくれよ!」となってしまうところも中国からしたら何でそんなに怒ってるの?という感じです。。
日本は失敗やリスクを考えて検討が長いのですが、中国はやってみてから失敗したらどうするか考えます。
スピードが命
PDCAの話と似ていますが、とにかくビジネスのスピードが日本に比べて圧倒的に早いです。

例えば、中国のレンタル自転車ビジネス。
私が留学した時は、ofo(黄色)とmobike(オレンジ)しかなかったですが、半年後には水色の自転車や緑の自転車など5社のレンタル自転車が上海の街中に溢れて、街はとてもカラフルになりました。(笑)
そこで、路上にたくさん止まっている自転車も問題になり、上海市はいろんな規制を出して、撤退したレンタル自転車もありました。
中国はビジネスを始めるのも早いですが、終わるのも早いです。問題が出てきたらすぐ辞めます。
トータルして言えることは中国は決断が早い、ということでしょう。
先のことより目の前のこと
中国人と一緒に働いていて思ったことは、日本人は先のことを考えながら仕事を進めていますが、中国人は目の前のことしか考えていない方が多い気がします。
だから、日本人の仕事のやり方とズレていくというか、なかなかお互いにストレスを感じながら働くことになるんだと思います。(笑)
中国人からすれば「なぜそんな時間のかかる面倒なことをしなければいけないのか」と思うことはたくさんあるでしょう。
なんせ、彼らはスピード命なので(笑)
以上になります。中国出張の際にお役に立てれば嬉しいです。


コメント